皆さんは料理で使う塩をちゃんと選べていますか?
食事に欠かせない塩、毎日のように口に入れる塩。
食塩とそれ以外の塩の違いもご存知ですか?
◇食塩と天然塩の違い
◇健康的な毎日に必要な塩選び
自分や身の回りの大切な人の健康のためにも塩の知識は絶対必要です。
塩って何だろう
そもそも塩って何でしょうか。
塩(しお)とは海水が乾燥したり、岩塩を採掘することで得られる物質のことです。
主成分は塩化ナトリウムですが、それ以外のミネラルも含まれています。
日本では岩塩が取れないので、ほとんどの塩は今も昔も海水から作られています。
確かに、日本産の岩塩って無いですよね。
だいたいヒマラヤとかモンゴルとかが多いイメージ。
食塩って何だろう
では、皆さんは食塩って何かご存知ですか?
食べる塩と書いて食塩だから、「食べる用の塩?」みたいなイメージかもしれませんが、そういうわけではありません。
食塩とそれ以外の塩の違いは、塩を作る方法にあります。
塩の作り方は様々ですが、基本的には海水に含まれる塩分が結晶化したものです。
なので、私たちが口にする塩は全て元々は海水だったと言えます。
食塩は主に「イオン交換膜式製塩法」という方法で作られており、塩化ナトリウムの純度99%以上のもののことを言います。
なので、「食べる用の塩」であっても、塩化ナトリウムの純度が99%を超えていなければ食塩とは言えません。
食卓に並ぶ料理に使われているのは必ずしも食塩ではなく、ご家庭やお店によっては別の塩を使っています。
知らないうちに色んな塩を食べているかもしれませんよ。
食塩以外の塩
食塩以外で食卓に並ぶ塩にはどんな種類があるのでしょうか。
大きく分けて2種類です。
今回は味付けがされたハーブソルトや藻塩は除きます。
1つは岩塩です。
もう1つは海水塩です。
岩塩は元々海だった場所が地殻変動で陸になり、海水が閉じ込められて塩分が濃縮し、水分が抜けて結晶化したもの。
海水塩は天日塩をはじめとした伝統製法で海水から作られた塩です。製法によって味が様々です。
食塩と岩塩、海水塩の違い
では、これらの塩の何が違うのでしょうか。
今回ぜひ覚えて帰って頂きたい話です。
これらの違いは塩に含まれるミネラル成分にあります。
そもそも海水に含まれている塩分は約3パーセントです。
そして、海水に含まれる塩分(ミネラル)の内訳は下記の通り
◇約80%が塩化ナトリウム
◇残りの20%にカリウムやマグネシウムなどの様々なミネラル
そして、その海水から水分を飛ばしたのが塩。
製法によって含まれているミネラルの内訳が変わります。
食塩は99%以上が塩化ナトリウム。
イオン交換膜式製塩法では高純度で塩化ナトリウムを取り出すことができます。
一方、天日などで作られている海水塩は、海水のミネラルとほとんど同じ内訳です。
80%程度が塩化ナトリウムで、残りが別のミネラル成分。
海水塩のイメージとしては「海の恵みをそのままいただく」という感じです。
岩塩は産地によって様々で、塩化ナトリウム以外のミネラルを多く残している場合も有れば、抜け落ちて食塩と同じような状態の場合もあります。
しかも日本とは違って岩塩が主流です。
なので、ミネラルのバランスとしても、ナトリウム以外のミネラルが抜けた岩塩を食べて、他のミネラルを含んだ硬水を飲んで丁度良いらしいです。
日本は海に囲まれた国で、海水塩の生産が昔から盛んで、しかも岩塩が取れるようなところがありません。
なので、基本的には軟水と海水塩でバランスが取れます。
食塩は高純度の塩化ナトリウムですから、舌を指すような鋭いしょっぱさがあります。
一方、海水塩や一部の岩塩は、塩化ナトリウム以外のミネラルも含んでいるため、甘味や苦み、旨味といった味があります。
そのため、しょっぱさは食塩よりましです。
塩選び、おすすめは海水塩
塩を選ぶ時にオススメなのは海水塩です。
食塩を否定するわけではありませんが、ナトリウム以外のミネラルが抜けているのが残念。
高純度でナトリウムを取り出せるのはすごいんですが…。
マグネシウムは特に不足しがちなミネラル。
マグネシウムが不足すると、筋肉が攣りやすくなったり、心血管疾患や生活習慣病のリスクも高くなります。
だから、海水塩からナトリウム以外のミネラルを摂れるのは非常に有難いんです。
先ほども言いましたが、海水塩のイメージとしては「海の恵みをそのままいただく」という感じです。
現代人が不足しがちな貴重なミネラル。
普段調理に使っている塩を変えることで手軽に補給することができます。
せっかく海に囲まれた国に生まれたのですから、海の恵みをたくさんいただいて健康的なライフスタイルを送ってみませんか?